「クラウドソーシング」とは個人がインターネットを通じて、企業などが発注した仕事を受けられる新しい仕事のスタイルだ。米国で始まったクラウドソーシングは、日本でも4~5年ほど前からプログラマーやクリエーターなど専門的なスキルを持った人たちの間で広まってきたが、最近はライフステージによる生活の変化が多い女性の新しい働き方として注目を集めている。
クラウドソーシングの大手、クラウドワークスの登録者も73万人(2015年10月現在)のうち約50%が女性だ。その中で過半数を占めるのが20代後半~30代後半の子育て世代だ。自宅にいながらにして、ウェブサイトやネットショップの運営からコンテンツ作成、翻訳やシステム開発などさまざまな仕事ができるのは、子育てに忙しい女性にとってメリットが多い。
女性のライフステージは年ごとに変化
ただし、女性のライフステージは年ごとに変化する。子どもが幼い間は子育てにも手間と時間がかかるが、成長して幼稚園や小学校に上がれば自由に使える時間が増える。育児の合間に自宅でクラウドソーシングで働いていた女性が就職を考え始めることも少なくない。
ところが、離職期間中にどれだけクラウドソーシングで実績を積んでいたとしても、再就職の際にその経歴が評価されるという機会はなかなかない。クラウドソーシングの仕事も最近は幅広く、単純な入力作業にとどまらないケースも増えてきた。発注元には大手企業や官公庁なども多く、仕事をこなすには責任感が伴う。それでも実際、在宅ワークについていまだに「主婦のお小遣い稼ぎ」と見ている人もいるのが現状だ。
そのような背景を受けて、クラウドワークスは10月から新たに、女性向けの人材紹介サービス「ウーマンワークス」を開始した。クラウドワークスの登録者は、クラウドソーシングでの仕事実績などを基に、就職先を紹介してもらえる。
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