年収300万円台では結婚できない…。日本人が結婚しなくなった「最大の原因」

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本来、政治や行政がやるべきことは、泳ぐ力や渡し賃が足りなくても希望する者は対岸に渡れるような対策を講じることで、そのひとつに「橋をかける」などやり方はいろいろあります。橋をかけても、強制的に全員を渡らせるものではありません。自分の意志で渡りたくなければ渡らなければいいだけです。

が、その橋があれば、泳げなくても対岸に行きたい者をサポートすることはできます。大河の水かさを減らして(若者中間層の社会保険料負担などを減らして手取りを増やす)歩いて渡れるようにするという方法もあります。少なくとも対岸で無駄なお金をかけて祭りをやっているだけよりは効果があるでしょう。

「結婚の壁」が上がり続けると…

このまま「結婚の壁」が上がり続けることを放置すれば、恋愛強者か経済強者しか結婚できなくなり、中間層以下が全員未婚化し、生涯未婚率5割となることもあり得ます。そればかりでなく、今いる子どもたちが成人して結婚する段になった際に、よりハードな高い壁になっているかもしれません。

子育て支援という対岸での祭りばかり充実させているうちに、その支援すべき子どもたちが生まれてこなくなるとすれば、それは悲劇でしょうか、喜劇でしょうか。

荒川 和久 独身研究家、コラムニスト

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あらかわ かずひさ / Kazuhisa Arakawa

ソロ社会および独身男女の行動や消費を研究する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』(小学館新書)、『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』(ぱる出版)、『「一人で生きる」が当たり前になる社会』(ディスカヴァー携書)(ディスカヴァー携書)、『結婚滅亡』(あさ出版)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『超ソロ社会』(PHP新書)、がある。

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