俳優の故樹木希林さんが残した名言があります。
「結婚なんてのは若いうちにしなきゃダメなの。 物事の分別がついたらできないんだから」
これは実に的を射ている言葉です。
昨今の少子化は、決して結婚した夫婦が子どもを産まない問題ではなく、婚姻数が激減していることによるものであることは、当連載でも繰り返しお伝えしていることで、紛れもない事実です。
出生数の減少は婚姻数そのものの減少が理由
日本で史上最も婚姻数が多かったのは1970年代前半で、まさに同時に第2次ベビーブームと呼ばれる出生数の多かった時期と重なります。人口動態調査によれば、1970年の妻の初婚数(夫婦ともに初婚同士)は81万8316人でしたが、2021年のそれは29万9095人にまで激減しています。マイナス63%もの大激減です。
同じ期間での出生数を比較すると、1970年約193万人に対し、2021年は約81万人。マイナス58%です。初婚の減少と出生の減少とはこれだけリンクしている話になるし、むしろ初婚数の減少より出生数の減少のほうがまだマシで、これは結婚した夫婦がベビーブーム期と比較しても決して子どもを産んでいないわけではないことの証明でもあります。
無料会員登録はこちら
ログインはこちら