それでも、女性7割、男性6割が結婚に前向きなのですが、残念ながらこの前向きな若者のうち4割以上が「不本意未婚」のまま生涯未婚年齢である45歳を迎えてしまっているのが今の状況です。
身も蓋もない話ですが、結婚には年齢制限が存在します。特に初婚においては、ある一定の年齢を超えると初婚が困難になる「結婚限界年齢」が男女ともにあります。
結婚限界年齢に関しては、『恋愛結婚の人は大概25歳で出会っている残酷現実』にて一度解説しましたが、繰り返しますと、男性の場合は40.0歳、女性の場合は37.6歳がリミットになります。
もちろん、これは恋愛結婚の場合であり、見合いや結婚相談所などを利用した場合などそれ以上の年齢で初婚する人がいないわけではありませんが、統計上は95%がその年齢までに結婚しています。
ちなみに、平均初婚年齢は2021年時点で男性31.0歳、女性29.5歳ですが、平均値にあまりの意味はありません。初婚の中央値は2021年段階でさえも、男性29.5歳、女性28.5歳で、初婚の半分以上が今でも男女とも20代までで占められていることになります。
男性は所得が低いほど未婚率が高いが、女性は逆
年齢だけではありません。結婚においては年収も大きく影響します。
2022年就業構造基本調査から年収別生涯未婚率を見ると、男性は所得が低いほど未婚率が高く、反対に女性は所得が高いほど未婚率が高いという「Xの字曲線」を描きます。こうしたデータから「稼げない男と稼ぐ女は結婚できない」などという煽り言葉も生まれるわけですが、確かに未婚率だけでみるとそうなりますが、単純化はできません。
生涯未婚率対象年齢である45~54歳での未婚人口でみると、男女とも年収300万円台がボリューム層となっています。未婚率が高いとされる低年収の男性と高年収の女性はそもそも絶対数が少なく、未婚の問題を正確にとらえるならば、かつてほぼ結婚できた年収中間層が結婚できなくなった結果であると見るべきでしょう。
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