年収300万円台では結婚できない…。日本人が結婚しなくなった「最大の原因」

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男性の結婚に関して経済力の壁問題は以前から存在はしていました。が、少なくとも、10年前くらいまでは、「結婚の300万円の壁」といわれている程度のものでした。300万円の年収さえあれば普通に結婚できていたことを意味します。

しかし、今や、300万円台では到底結婚相手として選ばれず、未婚率が増加している有様で、この中間層の「結婚の壁のインフレ」が結果として未婚化を進めています。

こども家庭庁「2024年若者のライフデザインや出会いに関する意識調査」において、個人の実際の年収とこれくらいあれば結婚したいと思える年収というのを聞いていますが、25~34歳未婚男性では、実際の年収中央値を計算すると320万円であるのに対し、結婚したいと思える年収中央値は477万円にも跳ね上がります。25~34歳既婚男性の実際の年収中央値が468万円であることから、あながち未婚男性が結婚のハードルを勝手にあげているわけではないこともわかります。

つまり、実際の年収と結婚できる年収との間には、約150万円ほどの差があります。言い換えれば、468万円の年収がある人以上が結婚でき、それ以下は結婚できないがゆえの婚姻減と未婚率の上昇であるということです。繰り返しますが、結婚できる・できないの年収の壁があがったのはここ10年の間です。

「恋愛強者3割の法則」

なぜ結婚がこんなにもハードルの高いものになってしまったのでしょうか。たとえば、独身の岸と既婚の岸があったとします。その真ん中に大河があります。誰もが最初は独身の岸にいますが、結婚するためにはその大河を渡って向こう岸の既婚の岸に行く必要があります。

渡り方には複数あります。ひとつは、自ら泳いで渡る方法です。これは泳ぐ能力さえあれば可能ですが、残念ながら全員が泳げるわけではありません。いわば、これは自力で恋愛相手を見つけて結婚できるパターンです。常々、私が言っている通り「恋愛強者3割の法則」があります。全体の3割は、放っておいても苦もなく泳いで川を渡り切ってしまうでしょう。

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