135カ国を旅したトラベルジャーナリストが万博へ行ってみた《滞在編》。イタリア館1番get→モナコ館「7500円のコニャック」で締めた長い1日
イタリア館を出るとすぐに西ゲート近くのヤマト運輸に行き、荷物を預けて極力身軽になった(「交通編」参照)。万博ではとにかく体力消耗をいかに抑えるかが勝負。1日に2万歩は確実、下手したら3万歩近く歩くので疲労をいかに軽減するかはふだんの旅行以上に求められる。
まずは靴。筆者はこの旅行のためにインソールを入れた。これは効果抜群だった。
暑い時期、あると便利なのは扇子。うちわと異なりすぐ畳めるのがよい。あとは帽子と雨具とバッテリーのみ。簡易的な椅子もあると便利だが、会場内の行列は少しずつ移動することが多く、やや使いづらいと感じた。
地図はつじさんのものを出力すればよいだろう。このほかにもトイレやビールなど、目的に応じてさまざまな地図が個人によってつくられている。
マイナーな国のパビリオンではスタッフと歓談を
西ゲート周辺は10時台までは比較的空いており、多くのパビリオンに待ち時間なしで入ることができた。
こうしたパビリオンではスタッフが暇そうなので積極的に声をかけた。チリのパビリオンではチリ人の女性スタッフに片言のスペイン語で話しかけ、パタゴニアやアタカマ砂漠に行ったことを告げると、そういう人間は珍しいらしく、機関銃のようにスペイン語で返される。
「コモンズB」のザンビアでは、2月にビクトリアフォールズに行ったばかりだったのでそのときの写真をザンビア人のスタッフに見せると我がことのように喜んでくれる。
一方、ソマリアのブースをのぞくもソマリア人のスタッフはおらず、日本人のスタッフは機械的に割り当てられたようで質問しても有益な情報は得られなかった。
コモンズのなかには正直文化祭の展示のように感じられる味気ないものがあったのも事実。だが、それはそれで万博に対してその国がどのように考えているのかを知るよすがにはなる。
自分の行ったことのない国でも、流している映像で気になるところがあったらスタッフに「これはどこ?」と確認するなど、旅行好きにはさまざまな楽しみ方があるように感じた。

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