135カ国を旅したトラベルジャーナリストが万博へ行ってみた《滞在編》。イタリア館1番get→モナコ館「7500円のコニャック」で締めた長い1日
また、外国人観光客がかなり少なかったことが気になった。また、筆者がもし外国人として今回の万博に行ったと仮定すると、予約ではほぼ負けてしまっただろうし、現地の案内も日本語のみが多く苦労しただろう。
よかったのは若者が非常に多かったことだ。これをきっかけとして海外にも積極的に出かけるようになってほしい。万博の情報戦に比べたら、海外旅行のハードルなどなきに等しいのだから。

ともかく今回の万博では、1つはゲストがお互いの情報交換を積極的に行うことで集合知がつくりあげられている様を目の当たりにした。
これは1つには公式のサイトが今1つだったという背景もあるわけだが、いずれにしても人々が互いに知恵や情報を出し合う姿は興味深く、また価値のあるものに感じた。万博の主催者がこれをどれだけ意図したのかは不明だが。
「語りたくなる」万博
最後に、万博に行った人は、いい話も悪い話もとりあえず誰かに伝えたくなるように感じた。筆者も徳島で知人と飲んだ際、最初から最後までほとんど万博の話をしていた記憶がある。
失敗談、成功談、苦労話、裏技、エピソード、今後の計画。とにかくキリがなかった。
そして、万博の話は聞く方も素直に聞ける。自分の行ったパビリオンなら共感できるし、行ったことがないところであれば今後の参考になる。また、自分の経験と照らし合わせて想像することもたやすいからだ。
かつてのように、みなが同じテレビ番組をみるなど、大きな物語が失われてしまったいま、これほど巨大で人々が共通項にできるコンテンツはなかなかないのではないだろうか。
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