ケンタの“売れ残りチキン”が送られる意外な「再就職先」とは?全国約500カ所で活躍、新宿・歌舞伎町では「親子丼」にリメイクも

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Sさんもかつて、歌舞伎町をさまよっていた一人。高校卒業後、飲食系の会社に入ったものの、ブラック企業だった。転職を繰り返した果てに歌舞伎町で「どん底」を経験したが、みらいカフェに辿り着き、担当者とのつながりに救われた。「お父さんのような存在」のその人に会いたくて食堂に通うようになり、今があるという。

「廃棄寸前」が「ごちそうさま」の笑顔に

子どもが1人で行ける、無料または低額の食堂「子ども食堂」は2012年に誕生し、今では1万を超える数に広がってきた。延べ参加人数は子どもだけで1299万人、大人と合わせて1885万人にのぼる(全国こども食堂支援センター・むすびえHPより)。しかし、企業からの安定的な食材提供はまだ道半ばだ。

DVや貧困、居場所の欠如――。子どもたちが抱える問題は多様だが、温かい食事はまず心をほぐし、会話を促し、人と人を結び付ける。廃棄寸前だったチキンが日本KFCの安全管理と地域の粘り強い支援によって「ごちそうさま」の笑顔に変わる。

食品ロス削減と地域貢献を同時に実現できるこの仕組みは、飲食業界の衛生管理ノウハウを活かせばもっと広がる可能性を秘めている。

圓岡 志麻 フリーライター

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まるおか しま / Shima Maruoka

1996年東京都立大学人文学部史学科を卒業。トラック・物流業界誌出版社での記者5年を経てフリーに。得意分野は健康・美容、人物、企業取材など。最近では食関連の仕事が増える一方、世の多くの女性と共通の課題に立ち向かっては挫折する日々。contact:linkedin Shima Maruoka

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