ケンタの“売れ残りチキン”が送られる意外な「再就職先」とは?全国約500カ所で活躍、新宿・歌舞伎町では「親子丼」にリメイクも

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みらころは月2回の地区センターでの食堂のほか、月1〜2回、お寺で開催する「みんなの食堂」、夏休みや冬休みの「こどもだけ食堂」など複数の活動を行っている。利用者が多いので、スタッフや食材を提供するフードバンクなど、関わる人も多い。また、地域の障害者施設や高齢者施設と連携して、活動を継続してきている。

子どもたちは食堂に通ううち、人々と接したり、地域におけるつながりを感じたりして、気づきや学びを得ているのだ。

歌舞伎町の子ども食堂の場合

もう一つ、チキンの届け先となっている子ども食堂を訪ねた。新宿・歌舞伎町で週3回開かれる「みらいカフェ」だ。

利用者は日によって異なるが、平均して20〜30名。地域のシングル家庭の親子、大人の困窮者、そして子どもたちだ。大久保公園を拠点とするいわゆる「たちんぼ」の少女、新宿東宝ビル横に集まる「トー横キッズ」と2派がある。年齢はローティーンから20歳前後まで幅広い。

食堂担当はSさん。食材集め、献立づくり、調理と、1名で食堂を切り盛りしている。また程よい距離感を保ちながら、子どもたちを見守っている。

「家庭環境が悪くて帰れない子、矯正施設を抜け出した子、いろいろいる。バイトしながらホテルなどに泊まって暮らしているから、1食浮けば助かる。たちんぼの女の子はお金を稼いでも、ホストやメンズ地下アイドルに全部貢いでしまう。女の子を束ねている存在から、巻き上げられることも多い」(Sさん)

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