サイコパスが「平気でウソをつける」のは、サイコパスでない人とのある「違い」のためだった
存在しないのに、私たちはサイコパスにはモラルがあって、そこには限界があるはずだと思い込んでしまう。しかし、彼らの動機や行動の仕方をいくら想定したところで、それはまったくの見当はずれに終わるだろう。
サイコパスがごくわずかな利益を得るためにあなたの命を犠牲にしようとしたなら、それが起こっていることのすべてだ。べつに壮大な計画を立てたわけではなく、サイコパスがただその場その場で自分に有利な選択をしただけの話にすぎないのだ。
周囲の人間の感情などどうでもいい
たとえばわが子が登校前の準備に手間取ってしまったので、あなたが職場に「遅刻します」という連絡を入れたとしよう。
すると同僚のジャニスが「うまく取り繕(つくろ)っておくから大丈夫」と言ってくれたのに、実際には上司に「二日酔いで遅刻するそうです」とウソをついたのであれば、それはジャニスが自分をよく見せ、あなたを悪く見せることにしたからだ。そこに深い考えはない。
べつに、あなたをおとしいれようと事前に計画を練っていたわけではない。ただ、自分に少しでも利益が回ってくる可能性があったから、そのチャンスを逃さなかっただけだ。
もちろん、そんな真似をされたら、あなたはジャニスのことが大嫌いになるだろうが、ジャニスのほうは嫌われたところで気にしない。ジャニスにとっては、ここのところ自分の体重が増えたことをオフィスの椅子がどう思っているかを気にかけるようなものなのだから。周囲の人間の感情など、ジャニスにはどうでもいいのだ。
(翻訳:栗木さつき)
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