サイコパスが「平気でウソをつける」のは、サイコパスでない人とのある「違い」のためだった

✎ 1 ✎ 2
著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

存在しないのに、私たちはサイコパスにはモラルがあって、そこには限界があるはずだと思い込んでしまう。しかし、彼らの動機や行動の仕方をいくら想定したところで、それはまったくの見当はずれに終わるだろう。

サイコパスがごくわずかな利益を得るためにあなたの命を犠牲にしようとしたなら、それが起こっていることのすべてだ。べつに壮大な計画を立てたわけではなく、サイコパスがただその場その場で自分に有利な選択をしただけの話にすぎないのだ。

周囲の人間の感情などどうでもいい

たとえばわが子が登校前の準備に手間取ってしまったので、あなたが職場に「遅刻します」という連絡を入れたとしよう。

すると同僚のジャニスが「うまく取り繕(つくろ)っておくから大丈夫」と言ってくれたのに、実際には上司に「二日酔いで遅刻するそうです」とウソをついたのであれば、それはジャニスが自分をよく見せ、あなたを悪く見せることにしたからだ。そこに深い考えはない。

べつに、あなたをおとしいれようと事前に計画を練っていたわけではない。ただ、自分に少しでも利益が回ってくる可能性があったから、そのチャンスを逃さなかっただけだ。

もちろん、そんな真似をされたら、あなたはジャニスのことが大嫌いになるだろうが、ジャニスのほうは嫌われたところで気にしない。ジャニスにとっては、ここのところ自分の体重が増えたことをオフィスの椅子がどう思っているかを気にかけるようなものなのだから。周囲の人間の感情など、ジャニスにはどうでもいいのだ。

(翻訳:栗木さつき)

デイヴィッド・ギレスピー 元弁護士、作家

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

David Gillespie

企業の顧問弁護士の経験があり、ソフトウェア会社の共同創業者として、またテクノロジー投資家として成功をおさめ、作家としても活躍。ソフトウェア会社の共同創業者として、またテクノロジー投資家として成功をおさめ、作家としても活躍。著書に『有毒な人との接し方(Taming Toxic People)』、『ブレイン・リセット(Brain Reset)』、『ティーンの脳(Teen Brain)』、『甘い毒(Sweet Poison)』シリーズなど多数。妻と6 人の子どもとオーストラリアのブリスベンに暮らす。

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ライフの人気記事