「ラ・サール合格蹴った」優秀だった彼が"大学受験で挫折" 1浪東大合格で彼が学んだこと

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東京大学理科2類に入学した東郷さんは、進学振り分けで東京大学農学部に進学。しかし、大学に入ってからは、自己肯定感が低い時期があったそうでした。受験人生で、周囲の視線を意識し、周囲の望む人生を選んできた東郷さんは、自分で積極的に何かを選んだことがないことに悩んでいました。それは、同じように敷かれたレールのうえで育ってきた東京大学の学生を見てさらに強く思うようになります。

就職活動でも相対評価の世界で戦うために、コンサルティングファームを目指して就活をする時期もありましたが、「これで自分は本当に幸せなのだろうか」と考えた末に、相対評価の価値観の人生から脱却する決意をしました。

在学中に学習サービスを立ち上げる

こうして在学中に株式会社パイオナンドを起業した東郷さんは、現在、東京大学の4年生をしながら、未就学児・小学生向けのオーダーメイドの探究学習サービスScholar Jumpを運営しています。

濱井正吾 浪人 東大
現在の東郷さん(写真:東郷さん提供)

「高校時代の友達と話していて、小さい頃は、野山で見つけた虫などの自然に興味を持っていたと気づきました。虫でも宇宙でも戦国時代でも、子どもの頃に好きだったものって、年齢を重ねると次第にその興味は消えていってしまうと感じています。いずれ失われてしまう興味を、未就学児や小学生の時代に思う存分伸ばせれたら子どもたちの学びはもっと楽しいものになると考え、探究学習のサービスをリリースしました」

サービスを出して半年が経過したころ、「子どもたちと話していたら、彼らがとても生き生きしていた」と語る東郷さん。その理由は、子どもの「興味」が「自信」に変わっていたことでした。

彼らが得たものはまさに、自分が過去に手に入れられなかった「自分の好きや興味・関心を長所として伸ばし、それを周りの大人に受け止めてもらえることで得られる自信」だったそうです。

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