
「自分はきちんと読めている」という認識、実は思い込みかもしれません(写真:jessie/PIXTA)
日常ではSNS、仕事の場面ではメールやプレゼン資料まで、現代では誰もが「書く」ことを求められます。しかし、同時に言葉の表現や読み違い、コミュニケーション不足などから、炎上と呼ばれるような大きな社会問題へと発展してしまう事例も増えています。
日本の識字率は100%に近いですが、私たちは本当に言葉を正しく読み書きできているのでしょうか。
30万部超のベストセラーとなった『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の待望の続編となる『シン読解力』では、シン読解力(教科書を正確に読み解く力)と学力やビジネスとの関係を明らかにします。
新聞記者として活字と向き合い、現在もテクノロジーや社会・経済の変化を長年追ってきたジャーナリストの佐々木俊尚さんに、シン読解力について聞きました。
立体的・構造的に言葉をイメージする力
OECD(経済協力開発機構)が実施する世界的な学力調査にPISAというものがあります。
PISAでは、数学的リテラシー、科学的リテラシー、読解リテラシーという3つの分野について3年ごとに調査が行われています。
僕は、この3つの力の根幹は同じなのではないか、と思いました。
読解力がないと、数学も科学も解けないですよね。
『シン読解力』で書かれているのも同じことで、あらゆるものを考えるためには、一義的な文章を正確に読み解く読解力が必要です。
シン読解力を測るリーディングスキルテスト(RST)の問題を見ていると、文章を空間の中で並べ替えてイメージし、構造的に理解する力が必要だと思いました。
トピックボードAD
有料会員限定記事
キャリア・教育の人気記事
無料会員登録はこちら
ログインはこちら