「問題文が読めない」子どもに必要なものとは? 子どもの読解力を上げるには、家庭での「会話」がカギ

「エモい」「メロい」といったよくわからない若者言葉が多すぎて、ついていけないという親御さんは多いのではないでしょうか(写真:pearlinheart/PIXTA)
識字率は世界トップレベルの日本。しかし、「風呂・メシ」世代から、「りょ」「とりま」と省略用語でコミュニケーションをとる世代へとシフトする中、私たちはどこまで本当に文の意図を読み取れているのでしょうか。
実は「多くの日本人が、教科書さえきちんと読めていない」そんな衝撃の結果が、50万人以上が受検したリーディングスキルテストの結果から見えてきました。
実は「多くの日本人が、教科書さえきちんと読めていない」そんな衝撃の結果が、50万人以上が受検したリーディングスキルテストの結果から見えてきました。
30万部超のベストセラーとなった『AI vs. 教科書が読めない子どもたち』の待望の続編となる『シン読解力』では、シン読解力(教科書を正確に読み解く力)と学力やビジネスとの関係を明らかにします。
「りょ」に代表される短文コミュニケーション世代のシン読解力を育てるには、家庭でできることが大きいという大人気現代文講師の宗慶二先生。前編の記事に続き、シン読解力について聞きました。
「りょ」では社会ではやっていけない
家庭では「風呂」とか「メシ」、友達の間では「りょ(了解)」とか「エモい(心が揺さぶられ何とも言えない気持ちだ)」。
こういった短い単語だけでもコミュニケーションできる環境下にいると、それが常態化してしまいます。
ツーカーでわかり合う、閉じた狭いコミュニティでの読解力というのは、あくまで仲間内ではありますが、健全に機能しています。
短い言葉のやりとりの中で互いの繊細な気持ちや空気を読み合ってコミュニケーションを図っているわけで、それはそれで一種の能力なのかもしれません。
ただ、これは悲しいかな、広く一般社会では通用しない。ビジネスの場や報告書で「りょ」や「エモい」は使えません。
「お前、何言ってるんだ?」と上司に怒られたり、何度も失敗を繰り返すことによって、次のレベルに育っていくわけです。
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