「問題文が読めない」子どもに必要なものとは? 子どもの読解力を上げるには、家庭での「会話」がカギ
国語なんて、英語や数学のようにわざわざ受験勉強するほどでもないと思われているところがあります。普段の会話で使っている言葉ですからね。
だからこそ、「そうじゃないぞ、面白いんだぞ」と思わせる。生徒が勉強に向き合う姿勢の角度のようなものを少し変えてやれるかどうかが、現場では本当に大事なことだと思っています。
僕が講義の中でやっているのは、例えば文章の読解テクニックを伝えることよりも、取り上げている文章にまつわるエピソードやこぼれ話を取り混ぜることです。
始業のチャイムが鳴った瞬間に寝て、授業終了と同時に起きるような生徒を、寝かさずにワクワクさせるような授業をすることを、僕は心がけています。
トレーニング以外で親ができること
成長期の子どもは、反抗的な時期もあって、親の向き合い方も難しいですよね。
でも、根本に戻って考えれば、子どもって親が喜んだり笑ったりしているのが、一番うれしいんです。
勉強についても、親が喜んでくれるから、親に褒めてもらいたいから、頑張って成績を上げようという気持ちになるんです。
そんな子どもに対して、親としてできることは、やっぱり笑って子どもの話を聞いてあげること、一緒に考えてあげることだと思います。
子どもが「ここわからない」って言ってきたら、「そんなのグーグルで検索しなさい」じゃなくて、図鑑や辞書を一緒に見て「ここにこんなふうに載っているよ」と対応してあげる。
新聞やテレビを見ながら「これ、パパはこう思うんだけど」とにこやかに話しかけたり、そういう日常の会話を増やす。
そして、小さなことであっても「本当だね、すごいね」「よくわかったね」と褒めることが大切です。そういうふうに親が喜んでいる姿を見せるんです。
「頑張れ」とか、「何やってるんだ」といった叱咤激励ではなく、一緒に楽しんでいる空気感の演出をすることが何より大事なことだと思います。
(構成:岩辺みどり)
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