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連結従業員100人当たりの内部通報件数ランキング。SDGs企業ランキングの評価にも使った定番指標の新たな見方をランキングで紹介

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内部通報
就業規則で内部通報者への報復は禁止されていても、相手が社内の権力者であれば握りつぶされるおそれも(画像:風見鶏/PIXTA)

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国連は2015年、貧困や飢餓の撲滅、ジェンダー平等、クリーンエネルギーの推進など、17の目標と169のターゲットから構成されるSDGs(持続可能な開発目標)を採択した。目標達成を目指す30年まで残り5年となるなか、日本ではどのように取り組まれてきたのか。今回はSDGs企業ランキングでも重要なテーマである人権にかかわる指標とされる内部通報について新しい見方のランキングをご紹介する。

 

【座談会開催】サステナビリティー担当者などの方で、SDGsやサステナビリティーの議論に加わりたい方を募集します。開催は11月19日(水)18時30分から。場所は東洋経済新報社会議室。希望者はこちらへ。

多くの組織でコンプライアンスが重視されていくなか、多様な視点での監視が必要となっている。とくにトップに近い存在であるほど、もみ消すことも可能で、その後さらに大きな問題になる場合もある。そこで重要と考えられるのが内部通報だ。多くの企業で制度は整ってきたが、実際に動いているかどうかを見るのは難しい。

そこで、その実現度を見ていく1つの方法が一定の通報可能者当たりでどれだけの通報があったかを見ることだ。また、最近の通報窓口は子会社を含めたグループ企業を対象とするものが一般的となっている。そこで今回、連結従業員数100人に対して通報件数がどれだけあるかをご紹介する。

なお、内部通報の件数ランキングはこちらをご覧いただきたい。

1位はIR支援大手のプロネクサス

対象は『CSR企業総覧(ESG編)』2025年版掲載1715社のうち相談等を含む内部通報件数の回答・開示があり(783社)、連結従業員数が1000人以上の324社。連結従業員数100人当たり通報件数の上位100社をランキングした。どのような企業が上位になるのか。結果を見ていこう。

1位は上場企業のディスクロージャー、IR支援大手のプロネクサス。電子開示用システムに強い。通報88件に対して、連結従業員数は1660人。全社員へのコンプライアンス研修を年2回実施。新入社員向けや長期派遣社員向けにも行っている。内部通報件数のフィードバックを実施するなどの取り組みを行う。

2位はエーザイ。件数340に対して、連結従業員数は1万1067人。100人当たり3.07件となっている。全子会社にコンプライアンス窓口を設置し、海外子会社から本社への直通ラインを整備している。

幅広く通報内容を受け付けているため、多くは規則等に関する問い合わせとなっているが、通報しやすい環境ができていることがうかがえる。

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