昨日はCIO(最高投資責任者)が私の元にすっとんで来たので打ち合わせをした。明日も運用者を呼んで考えの調整をする。
私は1971年から運用の世界に身を置いてきた。ニクソン・ショック(アメリカが金とドルの兌換を停止)も経験している。ところが、彼らはリーマンショックを経験したかどうか。「慌てるな」と伝えている。
――澤上さんは数年来、大幅な金融緩和と年金マネーの膨張という「カネ余りバブル」が実体経済と乖離した「張りぼての経済や株価」を作り出していると指摘してきました。足元のマーケットの状況はどう映っていますか。
そもそも、秋深まって「枯れ木にしがみついている熟柿」という様相だった。熟柿はバタバタといつ落ちてきてもおかしくない。つまりカネ余りバブルがいつ崩れてもおかしくない状態だった。そこにトランプという悪ガキが現れ、熟柿をいくつか竹棒でたたき落としている。
ただ、カネ余りバブルを終わらせようとしているのは、コロナ禍後からの世界的なインフレと金利上昇のほうが大きい。経済合理性という刃だ。ここから先、冬を迎える。柿は落ちざるをえない。
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