"長期投資のプロ"が語り尽くす2025年相場展望 波乱含みの日本株市場、「いい会社」を探し出せ

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さわかみホールディングス 代表取締役 澤上篤人氏と鎌倉投信社長 鎌田恭幸氏
(写真左)澤上篤人(さわかみ・あつと)さわかみホールディングス 代表取締役。1969年愛知県立大学を卒業後、国内外の投資銀行で資産運用に従事。1996年にさわかみ投資顧問を設立。1999年にさわかみファンドを設定。日本における長期投資の先駆者として支持を集める。(写真右)鎌田恭幸(かまた・やすゆき)/鎌倉投信社長。1988年東京都立大学を卒業後、日系・外資系の信託銀行を通じて30年以上にわたり資産運用業務に携わる。外資系信託銀行の副社長を経て2008年に鎌倉投信を設立。社長として事業全体を統轄(撮影:今井康一)
上値の重い展開が続く日本株相場。はたして2025年はどんな展開をたどるのか。『週刊東洋経済』12月14日号の特集「株の道場」では、12月18日発売の『会社四季報』新春号の内容を超先取り。新年相場で期待が持てそうな銘柄を数多く取り上げている。
※記事の内容は東洋経済の解説動画「【2025年の相場展望】日本株は大暴落に警戒せよ」から一部を抜粋したものです。動画については外部配信先では視聴できない場合があります。その場合は東洋経済オンライン内、または東洋経済オンラインのYouTubeでご覧ください。
撮影:編集:昼間將太、田中険人
週刊東洋経済 2024年12/14号(株の道場 新NISA2年目も伸びる株)[雑誌]
『週刊東洋経済』2024年12月14日
号。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします。定期購読の申し込みはこちら

2024年、日経平均株価が史上最高値を更新した日本株相場。デフレ脱却や金利正常化が進む中、2025年はどうなるのか。さわかみホールディングス代表取締役の澤上篤人氏と鎌倉投信社長の鎌田恭幸氏に展望と注意点について語ってもらった。

──2025年の株式市場をどうみていますか。

澤上 世界の株式市場、とりわけアメリカはかれこれ40年にわたって上昇相場が続いた。これだけ上げれば、早晩下げに転じるのは必然だ。

2025年は波乱の1年になるだろう。日本株相場で言えば、日経平均は上値が3万9000円と伸び悩む一方、下値は3万円まで突っ込む可能性があるとみている。

鎌田 「暴落」と言われるほどの下げが実現するかはともかく、アベノミクスから見れば日本株の上昇相場は12年続いた。政策面の後押し、円安、そして自己株買いといった買い要因は一巡しようとしている。

これから本当の意味で企業の実力が試される局面になる。実力ある「いい会社」への選別投資、あるいは銘柄選択眼に長けたアクティブファンドが浮上する1年になるのではないか。

株価上昇が続いた3つの要因

──なぜここまで長期にわたって株価上昇が続いたのでしょうか。

澤上 3つの要因が考えられる。

第1に過剰流動性。オイルショック、ITバブル崩壊、リーマンショックなどで、アメリカを中心に大幅な金融緩和が行われ、世界中に大量のマネーが供給された。

第2は年金マネー。巨額の年金基金を運用するのに、株式市場や債券市場に多額の資金が流れ込んだ。

次ページ3つ目の株価上昇要因とは?
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