"長期投資のプロ"が語り尽くす2025年相場展望 波乱含みの日本株市場、「いい会社」を探し出せ

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──2025年に注目している企業やセクターは何ですか。

鎌田 2つの「2025年問題」を注視している。1つは、日本人の5人に1人が高齢者になること。もう1つは、システムインフラの老朽化だ。この2つに共通する問題意識は「人手不足」に尽きる。社会課題に対応するため、今こそ社会構造の一大転換が必要だ。

カギを握るのが、情報通信技術革新とAI(人工知能)。これらを核にして、あらゆる業界の産業構造が一変するだろう。そして、この流れについていける会社と、そうでない会社の二極化が進む。二極化が進む中で勝ち組になると思われる会社を選別して投資していくことが求められる。

澤上 近く訪れるであろう大暴落の中で、張りぼての会社は大半が潰れるとみている。いささか皮肉っぽいことだが、結果的に「いい会社」が見つけやすくなるのではないか。

また、張りぼての会社が次々に倒産すれば、そこで働いていた人が、厳しい時代を生き残った本当の意味で伸びていく「いい会社」へと移っていき、人手不足が解消するはずだ。その点でも、数年以内に個別株投資にとって非常にいい時代が到来するのではないかとみている。

マーケットを追いかけないこと

──新NISAをきっかけに投資を始めた人たちが心がけておくべきことは?

鎌田 さまざまな要因が絡み合って動くマーケットの先行きを予測するのは困難だ。まずは予測しなくても成功できる可能性が高まる枠組みをつくること。とにかく長期間コツコツ積み立ててほしい。

澤上 マーケットを追いかけないこと。私の経験上、それで利益を得るのは至難の業だ。とくにNISAで資産形成を考えている人は、10年、20年と応援するつもりで企業と向き合う。そして途中で株価が大きく下げたら買い増す。それを延々と続けてほしい。

撮影:編集:昼間將太、田中険人
鈴木 雅光 JOYnt 代表、金融ジャーナリスト

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すずき・まさみつ / Masamitsu Suzuki

1989年岡三証券入社後、公社債新聞社に転じ、投信業界を中心に取材。2004年独立。出版プロデュースやコンテンツ制作に関わる。著書に『投資信託の不都合な真実』、『「金利」がわかると経済の動きが読めてくる!』等。

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