――ファッションの力を感じられたんですね。
改めてファッションを通じて自分と向き合えるようになったし、好きなものや似合うファッションで自分を表現するようになって、だんだん元気になっていきました。
その後、51歳の時に義母が他界したんですけど、そのお葬式で久々に夫に会って。いきなり離婚を切り出されました。
――すごいタイミングですね。
さらには、ほぼ同時期にセレクトショップも辞めました。セレクトショップの仕事は楽しかったものの、経営方針と合わない部分もあったんです。離婚もしたし、ますます自分で身を立てていかなきゃならないのに、特に先のことも考えずに辞めてしまいました。
その後、何とか食べていく道を模索して、52歳にしてパーソナルスタイリストとして起業することを選びました。

――キャリアを中断した時期も長かったのに、50代でいきなり起業とは!
自分にはもう失うものは何もないと思ったからでしょうか。これまでのキャリアを振り返っても、自分にやれることは限られていますし。長らく子育てや介護に追われていましたが、50代にして、とうとう自分のために時間が使えるようになって……。
どうせなら好きなこと、大好きなファッションでやれることをやってみたいなと。当時は、パーソナルスタイリストという仕事も広まり始めていたし、この仕事なら自分の経験を生かせそうだなと起業しました。
52歳で起業!コロナ禍に掴んだチャンス
――起業されて、軌道に乗るまでにどんなことをされましたか?
まずは、いろんなことを学びました。実は起業してすぐにコロナ禍になってしまって。すぐに軌道に乗せるのは難しそうだし、あまり考えや準備もせずに起業したこともあって、まずは学ぼうと。
雑誌のスタイリストの経験はあるものの、パーソナルスタイリストとしての経験はまだなかったから。パーソナルカラーなど各種診断を行える資格を取得したり、心理学講座にも通ったり。それが後々、自分なりのサービスを作る礎にもなりました。
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