「どちらを選択すべきか」決めるときに考えたいのは、「ご縁」を感じるかどうか。“経済的な物差し”で選び過ぎないこと

ものごとは思い描いたとおりに進むことはまずありません(写真:プラナ/PIXTA)
私たちは日々、何かを「し過ぎる」ことで、知らず知らずのうちに心をすり減らしています。心配し過ぎる、気をつかい過ぎる、期待し過ぎる──。もちろん、心配すること、気をつかうこと、期待すること、それ自体は、決して悪いことではありません。それらがあるからこそ社会は成り立ち、人間関係も深まっていきます。
しかし、「し過ぎる」ことで、いつの間にか本来の目的を見失い、苦しみが生まれてしまうのです。本稿では、「し過ぎない」ことの大切さに焦点を当て、適度なバランスを見つけるヒントを、禅僧の枡野俊明氏の新刊『「し過ぎない」練習』をもとに、3回にわたりお伝えしていきます。
どちらを選ぶかで悩んだときの考え方
「今日のお昼はAランチにしようか、それともBランチか」
「新しいスマホに買い替えるか、もう少し我慢して使おうか」
「2つの会社から内定をもらった。どちらを選ぶべきか」
「地方支店への異動を打診された。受けるべきか、断るべきか」──。
私たちは日々、選択の連続のなかを生きています。ものごとを取捨選択するとき、あなたは何を判断基準としているでしょうか。
たいていの場合、「損得」「善悪」「正誤」「成功失敗」「好き嫌い」「美醜」といった、自分で決めた二元論に当てはめて選択しているのではないでしょうか。ランチの選択程度のことであれば、ちょっぴり幸せを感じたり、がっかりするだけですみます。
しかし、人生を決めるような大きな選択において失敗すれば、後々まで後悔するかもしれません。だからこそ、どちらを選択すべきか大いに悩みます。
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