「どちらを選択すべきか」決めるときに考えたいのは、「ご縁」を感じるかどうか。“経済的な物差し”で選び過ぎないこと
リーダーが失敗を認めて素早く修正するととらえれば、朝令暮改は評価できます。間違った判断を引きずるより、早めに軌道修正するほうが結果的によい場合も多いでしょう。
それでは「朝令暮改」の反対語「終始一貫」はどうでしょうか。終始一貫とは、「態度や言動が始めから終わりまで変わらない」というポジティブなイメージの言葉です。
終始一貫の人がリーダーになった場合は、「この人の言葉はブレない」ということで信頼感や安心感を得ることができます。また、目標を定め、途中で目移りしない姿勢が周囲を引き込みます。
たとえば長期的なプロジェクトでは、目標に突き進む一貫性がカギとなるので、成功の確率も高くなるでしょう。
いっぽうで、終始一貫にも「自分の考えに執着して主義主張や方針を変えようとしない」という悪い面があります。それは柔軟性の欠如であり、変化が必要な状況でも考えを変えられず、機会損失を招く場合もあります。
また、自分の主義主張に固執し過ぎることで、異なる意見を持つ人と対立したり、聞く耳を持たない態度がチームの結束を揺るがす原因になったりします。社会や市場環境が変化しているのに対応できなければ、組織が取り残されることも考えられます。
「朝令暮改」と「終始一貫」、どちらも過ぎれば自分の成功が遠のくばかりでなく、周囲に迷惑が及びます。
意固地になっていませんか?
自分の考えに執着し過ぎる人は、過去の成功体験に固執して新しい方法を試さなくなり、自己改善や組織の成長が停滞することがあります。
あるいは「これは間違っているかな」とぼんやりと感じながらも意固地になって意見を曲げない人も多いように感じます。みんなに言ってしまった手前、ここで曲げたら自分の立場がないと思うのかもしれません。
自分の考えに執着し過ぎる習慣を改善するためには、少しずつ柔軟な心を育むことが大切です。
「この自分の考えを手放したら、どうなるだろう」と想像してみてください。じつは大きな影響がないと気づくことがあります。執着は自分でつくり出している場合が多く、実際はそこまで重要ではないことに気づけます。
そう気づくことができれば、心に余裕ができ、違う考え方や意見を知る楽しさを感じられるはずです。
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