週刊東洋経済 最新号を読む(5/16号)
東洋経済オンラインとは
ライフ #ごみ収集の現場から

清掃工場が火災!軽はずみなごみ出しが招く危機 埼玉県川口市 復旧にかかる費用と労力は膨大

9分で読める
  • 藤井 誠一郎 立教大学コミュニティ福祉学部教授
2/5 PAGES

消防による調査が行われたが、発火の原因は特定されず不明だった。考えられる原因として、リチウムイオン電池や自然発火するようなオイルが想定された。最後にごみの搬入が行われたのは12月31日であるため、その際に発火の原因物が入ったと推察される。

火災はごみピット内のみで、焼却プラントには被害が及ばなかった。しかし、ごみピットから焼却プラントにごみを投入する「ごみクレーン」2台や電気ケーブル等が焼け、作動しなくなった。そのためピット内のごみの攪拌(かくはん)や焼却炉への投入ができなくなった。

ごみ収集ができなくなり市民生活に打撃

朝日環境センターが使えなくなったため、川口市は焼却処理を市内にあるもう一つのごみ焼却施設「戸塚環境センター」に集中させ、1月6日から年始のごみ収集を行った。

しかし朝日環境センターの焼却炉は140t×3炉で、1日420tのごみの焼却が可能であるのに対し、戸塚環境センターの焼却炉は150t×2炉。年末年始でたまったごみを例年フル稼働で操業する時期であり、朝日環境センター分のごみを受け入れる余裕がないのは明白だった。

そのような状況でも受け入れざるをえず、1月6日のごみ収集開始日には、戸塚環境センターへのごみの搬入量が通常の3.7倍にもなった。

施設の3階にあるごみの投入扉からごみピットにごみを投入するのだが、このときは5階の高さまでごみ山が積み上がった。ごみが投入扉も塞いでしまったので、4つある扉のうち1カ所で付近のごみを掘り下げ、受け入れを続けた。

5階の高さまで積み上がったごみ(写真:©️戸塚環境センター)
1カ所のみ搬入口付近のごみを掘り下げ、搬入を続けた(写真:©️戸塚環境センター)

次ページが続きます:
【滞ってしまったごみ収集の弊害】

3/5 PAGES
4/5 PAGES
5/5 PAGES

こちらの記事もおすすめ

あなたにおすすめ

ライフ

人気記事 HOT

※過去1週間以内の記事が対象