繁忙期に休もうとするZ世代社員への正しい対応 「耳を疑うような言い訳」を平気で並べる社員も

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具体的に言うと、「神経質になりすぎない」ことが大事です。気にしすぎてがんじがらめになっていたところを少しゆるめて寛容になること。そして関係を一方通行にしないことです。

管理する側がしっかり知識を備える

通常、上司から部下への指導や注意は、「上から下へ」行くものです。業務を行ううえで必要なものですから、むしろ毅然として行う必要がありますが、そうはいっても一方通行になってしまうとハラスメントだと言われかねません。

伝えるべきことは伝えながら、相手の話もしっかり聞き、受容する、受け止める、そうした姿勢で交流することが何よりの予防策になります。

大切なのが、私は「4H」と呼んでいるのですが、すべてHで始まる言葉で「比較、否定、非難、批判」の4つに注意することです。

<4Hの具体例>
比較「○○さんはできたのに」と比べること。
否定「それじゃ全然ダメ!」と否定されること。
非難「あなたが悪いよね。どうしてできないの」とミスや欠点を責めること。
批判「いつもそうだよね。非常識じゃない?」と評価され、判定をくだすこと。
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日常会話や部下から報告・連絡・相談を受けるときでも、これを避けることでハラスメント対策になります。

しかし実際には、「パワハラなんて言われちゃったら困るよなー」などと茶化しながら、無自覚にハラスメントの行為者になる場合もあれば、威圧的な態度を変えず、よそはよそ、という態度を変えない人もいます。職を失いたくなかったりとか、プロジェクトから外されたくない、そこに力関係が存在するので、された側も黙認していたりします。

悪質なのはハラスメント対策の義務化を逆手にとって、「それってパワハラじゃないですか?」と脅すように「逆ハラスメント」をする人もいます。

そうした芽をいかにつんでいくか、それを管理する側がしっかり知識を備えているかです。

ハラスメントを過剰に恐れずに、毅然とした対応をすることも相手との信頼関係を築く一歩です。

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大野 萌子 日本メンタルアップ支援機構 代表理事

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おおの もえこ / Moeko Ohno

法政大学卒。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ資格認定機関)代表理事、産業カウンセラー、2級キャリアコンサルティング技能士。企業内健康管理室カウンセラーとしての長年の現場経験を生かした、人間関係改善に必須のコミュニケーション、ストレスマネジメントなどの分野を得意とする。現在は防衛省、文部科学省などの官公庁をはじめ、大手企業、大学、医療機関などで年間120件以上の講演・研修を行い、机上の空論ではない「生きたメンタルヘルス対策」を提供している。著書に『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』(サンマーク出版)がある。

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