スシロー「鶴瓶削除→撤回して謝罪」が大失態な訳 とばっちりのクレームに屈した企業と印象づいた

著者フォロー
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

縮小

企業側が思っている以上に、消費者はイメージキャラクターと広告主の関係性を重視している。その点、まだスシローと鶴瓶さんは、1年半という短さもあって「ニコイチ」の印象が薄い。そんな段階で、安易に切り捨てるように見えてしまう行動に出たことで、消費者は非情さを感じたのではないだろうか。

禍根を残しかねないスシローが、今後とるべき対応

今回は起用再開によって、ひとまずの解決を見た。しかし発表文で、所属事務所による当初の説明では納得できなかったかのような言い回しをしたことは、後に禍根が残りかねないと考えている。

どのような「客のご意見」や「事務所のご見解」があったとしても、最終的に判断するのは企業自身だ。どこか他責的な表現に感じさせてしまうと、もし今後、別のイメージキャラクターを起用しようとしても、「大事なタレントを任せられない」と事務所側が反発する可能性があるだろう。

だからこそスシローは、鶴瓶さんに何がなんでも残ってもらえるように、厚遇しないといけない。

たとえば、生涯、いや企業・ブランドが残る限り、「永久イメージキャラクター」と位置づけるなどはいかがだろうか? そうすれば、鶴瓶さんも「ええやん、スシロー。」と笑って許してくれることだろうし、消費者からの印象を回復するはずだ。

城戸 譲 ネットメディア研究家・コラムニスト・炎上ウォッチャー

著者をフォローすると、最新記事をメールでお知らせします。右上のボタンからフォローください。

きど・ゆずる / Yuzuru Kido

1988年、東京都杉並区生まれ。日本大学法学部新聞学科を卒業後、ジェイ・キャストへ新卒入社。地域情報サイト「Jタウンネット」編集長、総合ニュースサイト「J-CASTニュース」副編集長などを経て、2022年秋に独立。現在は東洋経済オンラインのほか、ねとらぼ、ダイヤモンド・オンライン等でコラム、取材記事を執筆。炎上ウォッチャーとして「週刊プレイボーイ」や「週刊SPA!」でコメント。その他、ABEMA「ABEMA Prime」「ABEMA的ニュースショー」などネット番組、TOKYO FM/JFN「ONE MORNING」水曜レギュラー(2019.5-2020.3)、bayfm「POWER BAY MORNING」などラジオ番組にも出演。政治経済からエンタメ、炎上ネタまで、幅広くネットウォッチしている。
X(旧ツイッター):@zurukid
公式サイト:https://zuru.org/

この著者の記事一覧はこちら
ブックマーク

記事をマイページに保存
できます。
無料会員登録はこちら
はこちら

印刷ページの表示はログインが必要です。

無料会員登録はこちら

はこちら

関連記事
トピックボードAD
ビジネスの人気記事