「花のように飾れるおひな様」伝統と革新のかたち 少子化の時代 "自分用"のインテリアにも活路

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春蔵のひな人形
屏風やぼんぼりもモダンなデザインで統一し、リビングや玄関先に飾りやすいコンパクトサイズ。写真のひな人形に付けられた名前は「実萌沙(みもざ)」。春先に咲くミモザの爽やかな雰囲気が伝わってくる(写真:春蔵)

空間をパッと明るく、華やかに彩るひな人形。制作しているのは、埼玉県川越市のひな人形ブランド「春蔵」だ。ひな人形職人である父・津田直人さんと、民間企業出身の娘・祐希奈さんが二人三脚で日本の伝統を後世に伝えるべく、日々奮闘している。

「父のひな人形を広めて、ひな祭りの文化を次世代につなげたい」と話す祐希奈さんに、春蔵のひな人形の魅力や伝統を継承する難しさ、そしてひな人形への想いについて聞いた。

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プリンセスのような色彩美を取り入れて

「春蔵のひな人形の魅力は、独自の色彩感覚を活かした着物の色合わせです」(祐希奈さん、以下の発言すべて)

春蔵では、父・直人さんが業界で培ってきた色合わせのセンスと、娘である祐希奈さんの若い感覚を合わせて生地を仕入れ、ひな人形をデザインする。

祐希奈さんは、子どもにひな人形を選ぶ親と同世代で「私のアイデアを取り入れている点も、春蔵の武器のひとつです」と話す。その言葉通り、春蔵のひな人形には、今の親世代がかつて心ときめかせた物語のプリンセスを想起させる色合いが多い。

華やかでモダンな印象を持つ春蔵のひな人形だが、伝統や文化もしっかりと感じられる。モダンさと伝統のバランスはどのように取っているのだろうか。

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