「花のように飾れるおひな様」伝統と革新のかたち 少子化の時代 "自分用"のインテリアにも活路

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「ひな人形は、『幸せになってほしい』という家族の想いが込められた一生ものです。ひな人形の本当の価値って、単なる商品の部分ではなく、家族を思う気持ちにあると思うんです。

だからこそ、単に商品として販売するのではなく、お客さまと心を通わせながら、それぞれのひな人形の魅力や作り手の想いを丁寧に伝えることを大事にしています」

現代の暮らしに溶け込む新しい飾り方を提案

春蔵では、各地のショッピングモールなどでポップアップストア(期間限定の出店)を展開している。ひな人形の魅力が伝わるよう、毎年ポップアップのテーマを決定。今年は「美術館」というテーマで、色鮮やかなひな人形たちを展示した。

ポップアップの様子
ファミリー層が集うショッピングモールにポップアップストアを出店(写真:春蔵)

また、ポップアップ会場では制作動画を流したり、一体一体のひな人形に込められた想いを記したポストカードを作成。作り手の想いが届くよう工夫を凝らしている。

今年は「小春」と名付けた、小さなひな人形も新たにラインナップに加えた。これは、現在の住宅事情に寄り添った春蔵の新たな提案だ。

「ポップアップなどで直接お客さまと交流していると、『大きなおひな様を飾るスペースがない』という声がよく聞かれました。そこで、小さなスペースでも飾れるよう、セット幅50㎝のおひな様を新たに制作しました」

さらに春蔵は、積水ハウスとタイアップして、省スペースでも楽しめるひな人形の新たな飾り方を提案している。住宅展示場で撮影した写真を見ると、棚の小さなスペースに飾られたおひな様が、台や屏風無しでも空間を華やかに彩っている。

積水ハウスとのコラボレーション
人形単体で買い求め、インテリアとして飾る人もいるという(写真:春蔵Instagram)
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