子どもが「テスト0点」でも平気な親が最強の真実 教育界きってのカリスマが保護者の悩みに回答

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おおた いま0点とったって、一生0点しかとれないわけじゃないし。僕たちは職業柄いろんな子どもたちのいろんな成長の仕方を見ているから、0点とろうが失敗しようが、「何が問題なの?」「いいじゃん!」って素直に言えちゃいます。

それに、僕らは自分の好きな仕事を好きなようにやって、もちろん失敗もするし、悲しくなることもあるけれど、自分で試行錯誤するしかない。誰かからああしろ、こうしろという指図を受けるわけじゃありません。だけど多くの教育熱心な親御さんは大きな会社組織に属していて、そこで常に自分の能力を査定されて評価されてこの部分が足りませんとか言われて生活しているわけで、どうしたってそういう文化に染まって、そういう価値観で子どもを見ちゃうんだと思うんです。たまたま僕らは日本の企業文化から距離をとれているからいいけれど、たとえば僕だって独立しないで会社員のままだったら、いまごろぜんぜん違うこと言ってたかもしれない。

宮本 あー、そういうことなのか。私もあのときTAP(編集部注:かつて存在した東京の進学塾。SAPIXはTAPから分裂してできた)が分裂しなければやめる理由なんてなかった。とっくに授業から外されて、マネージメント、マーケティングを考えなさいって言われていたかも……。よかった、分裂してくれて。

「生まれてきてくれてありがとう!」

井本 個人の気質の問題というよりも、不安にさせる要素がたくさんある世の中だってことですよね。

おおた 宮本さんもよく、子育ての不安は親自身の自分に対する不安ですって言ってますよね。

宮本 この世の中に生きていれば、不安になることはいっぱいあるけれど、子どもに対しては「生まれてきてくれてありがとう!」。それだけです。あれができない、これができない、どうでもいいじゃん、そんなの。

おおた その気持ちを忘れないように、子どもが本当に小さかったころの写真を、家中にペタペタ貼っとくといいかも。イラッとしたときに見ると、「この子がいてくれるだけでしあわせなのに、私、なんて贅沢言ってんだろ?」って思えますよ。

宮本 忘れちゃうんです。

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