日本はいかにして「高級チョコ大国」になったのか 1990年代後半から高級店の進出が始まった
ミュゼ・ドゥ・ショコラ テオブロマ
1999年には「ミュゼ・ドゥ・ショコラ テオブロマ」が東京・渋谷にオープンして話題となりました。松坂屋銀座店にあった「ミッシェル・ショーダン」でシェフを務めていた、土屋公二さんが独立して開いたチョコレート専門店です。土屋さんはパリの有名ショコラトリー、パティスリーで修行し、ミッシェル・ショーダン氏のもとで学んだチョコレート職人です。
有名ショコラティエが続々日本へ進出
<2000年〜2002年>
サロン・デュ・ショコラ 幻の第1回
これは知る人ぞ知る話なのですが、「サロン・デュ・ショコラ」の第1回が、2000年2月に開かれました。伊勢丹(現在の三越伊勢丹)が開催するようになる3年前のことで、場所は東京国際フォーラムでした。
当時のメモによると、私が出かけたのは2月12日(土)。クレージュやパコ・ラバンヌによるチョコレートで作られたドレスのファッションショーが行われ、ジャン=ポール・エヴァンやボワシエといったフランスのチョコレートブランドや菓子ブランド、ワインメーカー、日本からはメリーチョコレートや森永が出店していました。ただまだこの頃は、高級チョコレートが日本であまり浸透しておらず、来場者も少なかったせいか、広々とした会場をゆったりと歩きながら買い物を楽しんだ記憶があります。
ピエール マルコリーニ
2001年には、銀座に「ピエール マルコリーニ」がオープンしました。新進気鋭のベルギーのショコラティエの日本上陸です。マルコリーニさんは、1995年にパティシエの世界大会「クープ・デュ・モンド・ドゥ・ラ・パティスリー」で優勝したベルギー代表チームの一員で、伝統的なベルギー風の大粒なチョコレートを洗練させ、新しい時代のベルギーチョコレートを作っていました。
開店した当時の銀座の路面店はチョコレート色の建物で、よくパフェなどを味わいに行ったものです。2015年に銀座本店は建て替えられましたが、今も当時の面影があります。
ジャン=ポール・エヴァン
2002年には、パリのスターショコラティエ、ジャン=ポール・エヴァンさんの店が伊勢丹新宿店にオープンしました。「ジャン=ポール・エヴァン」の店は地下にあり、まるでジュエリーショップのような高級感がありました。
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