新幹線で「マナー違反」する側が不満を表明する訳 年末年始の帰省シーズンに考えたい、マナー論争
加えて、ルール自体の変更が混乱を招いている側面もある。2023年末から東海道・山陽新幹線「のぞみ」は、ゴールデンウィークとお盆、年末年始に全車指定席となった。
シーズン内でも、普通車デッキなどの立席利用であれば自由席券で乗車できるが、通常のような自由席車両はない。列車が動いて、初めて知った……なんて人が出てきてもおかしくない。
ルールそのものが複雑化
公共交通機関では、荷物トラブルもある。ここ数年で、新たに登場したのが「特大荷物スペース(コーナー)」だ。東海道・山陽・九州・西九州の各新幹線では、これらの空間が付いた専用座席を事前予約する必要がある。
この新サービスは2023年5月に導入されたが、まだ完全周知には至っていないようだ。SNSを見ると、「予約していたが、誰かが勝手に置いていた」といった投稿は少なくない。
昨今では大きなスーツケースを引く旅行者を見かける機会も増えた。そのぶん荷物を置きたい旅行者も多いのだろうが、正当な権利を持つ予約者が怒るのは当然だ。
このように、インバウンド需要の高まりや、働き方改革などを背景に、ルールそのものが複雑化しつつある。今後さらなる改定によって、よりトラブルが起きやすくなる可能性も否定できない。それは同時に、自分自身がトラブルを起こす側になりかねないことも意味する。
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