新幹線で「マナー違反」する側が不満を表明する訳 年末年始の帰省シーズンに考えたい、マナー論争

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必要な券を持たず、座席を利用するケースも、しばしば問題視される。同年には、東海道新幹線で停電による大幅遅延が発生。その際には、メンタリストのDaiGoさんが、グリーン券を持たない乗客に対して、「車掌さんがグリーンのデッキには入るなって言ってるのに全員無視」などと苦言を呈した。

指定席をめぐっては、朝日新聞で2012年に掲載された投書が、今も思い出される。年末に乗った投稿者が、指定券を持たないまま指定席へ行くと、とある座席に子犬入りのバスケットが。飼い主に声をかけるも、「指定席を買っている」と言われ断念した。

やむなく自由席へ行くと、子どもが座っている座席があった。親に空いているか聞くと、親は仕方なく子どもをひざに乗せるのだった。投稿者は複雑な心境になったとまとめているが、掲載当時はむしろ、読者から「複雑な読後感を覚えた」という反応が相次いだ。

なぜ新幹線マナーは話題になりがちなのか

また、よく注目されるのが、「座席での食事」だ。つい先日は、お笑いコンビ「ロンドンブーツ1号2号」の田村亮さんが、「新幹線では臭いが強い食物を食べたらダメなの?」と問いかけて注目を集めた。

亮さんは以前、豚まんを食べた際、近くにいる乗客から「舌打ち」された経験を明かしつつ、「今更だが別に良くない? 俺は隣で嫌いなパクチーを食べてても何とも思わない。今、カレー煎餅を開けたい」と投稿。

最終的に車内では食べず、自宅に持ち帰りつつ、「配慮が本当の正義ならば、ルールや法律にした方が良い」との疑問を投げかけた。

今回の本題である「なぜ新幹線マナーは話題になりがちなのか」を考えたときに、この亮さんの着眼点は重要なポイントだ。鉄道会社側が明文化しているルールと、乗客間による暗黙のマナーが混在していることが、トラブルの温床となっているのではないか。

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