脳疲労の具合は頭を触ることで確かめられる 過去への後悔、スマホ閲覧、スポーツでも脳は疲労する

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脳疲労が起こると、思考力が低下する、やる気が出ない、頭が重たい、ぼんやりする、うっかりミスが増えるなど、パフォーマンスの発揮やトレーニングの質に直結するような症状が起こります。

おもに後頭部と側頭部、さらに頭部の皮膚も固くなるので、皮膚をつまんでみて痛みがあったり、そもそもつまめないぐらいに頭皮が固かったりする場合は要注意です。特に五感からくる脳疲労の場合は、眼球や耳が固くなるという症状に現れます。

リカバリートレーニングでは、後頭部と側頭部、頭皮全般の固さを取り除くほか、眼球や耳をほぐすトレーニングも行います。

後頭部と側頭部の固さをチェック

実際に、脳疲労や目・耳・首の状態をチェックしてみましょう。次のやり方で後頭部・側頭部の固さを確認できます。

『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』 P.134-135より
最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方
『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』(かんき出版)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

後頭部や側頭部の固さは、脳や目・耳の疲労、そして首の状態を反映します。指を使ってグリグリと圧を加えたときに痛みがないことが重要です。

余裕があれば、該当する部位の皮膚が痛みなくつまめるかもチェックしてください。つまめない場合は、疲労により固さが出ていることを意味します。

ここをチェック!

▶グリグリと圧を加えたときに、痛みが出ないことが目標

▶皮膚に強い摩擦がかかるほど強く動かさないように注意

耳と目をほぐすトレーニング

状態をチェックしたら、今度は目や耳の緊張を解除するリカバリートレーニング「目・耳ほぐし」を行いましょう。

『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』 P.152-153より

目や耳には脳へとつながる神経、その周りには頭部や首につながる筋肉が多く集まっており、これらが緊張することで頭痛や脳疲労につながります。特にやっかいなのは目や耳の緊張により、頭蓋骨の奥にある「蝶形骨(ちょうけいこつ)」も固まってしまうこと。すると神経全体に緊張が伝わり、全身の不調を引き起こしやすくなります。

ここをチェック!

▶目も耳も5秒ほど力を加えて静かに指を離す。3〜5セット行う

▶手を離したときに血流が戻ってくる感覚を追いかける

このように、スポーツやスマホの長時間閲覧は脳が疲労することも多くあります。身体の疲れだけでなく、ぜひ脳の疲れにも目を向けてみてください。

中野 崇 スポーツトレーナー、理学療法士、JARTA international 代表取締役

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なかの たかし / Takashi Nakano

1980年生まれ。大阪教育大学教育学部障害児教育学科(バイオメカニクス研究室)卒業。2013年にJARTAを設立し、国内外のプロアスリートへの身体操作トレーニング指導およびスポーツトレーナーの育成に携わる。イタリアのトレーナー協会であるAPF(Accademia Preparatori Fisici)で日本人として初めてSOCIO ONORATO(名誉会員)となる。イタリアプロラグビーFiamme oroコーチを務める。また、東京2020パラリンピック競技大会ではブラインドサッカー日本代表フィジカルコーチとして選手を支えた。
 

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