脳疲労の具合は頭を触ることで確かめられる 過去への後悔、スマホ閲覧、スポーツでも脳は疲労する

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最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方
スポーツやスマホの長時間閲覧で脳が疲労することも多くあります(写真:marinara/PIXTA)
運動後には身体をケアしているのにどうもパフォーマンスが上がらない、という人は身体の疲労だけが原因ではないかもしれません。スポーツトレーナーで理学療法士の中野崇さんによると、「練習内容によっては、筋肉系疲労よりも脳系疲労が大きいケースもあります。脳の疲れを取り除くトレーニングが有効です」とのこと。実際にプロ選手たちを指導する中野さんに、脳疲労の原因やそれをケアするための「リカバリートレーニング」について解説してもらいます。
※本稿は『最強の回復能力 プロが実践するリカバリースキルの高め方』から一部抜粋・再構成したものです。

戦術が複雑になるほど「脳疲労」が増える

スポーツをするとき、身体だけではなく実は脳も疲労しています。おもに前頭前野(意思決定や自己制御、問題解決などの高度な認知機能を担当する領域)が該当しますが、このときに使われる脳の回路を専門用語でCEN(セントラル・エグゼクティブ・ネットワーク)と言います。この回路が活発に働く状況が続くことでも脳は疲労します。

近年、サッカーをはじめスポーツの戦術は複雑化と高速化が進み、ふだんの練習においても複雑な戦術を理解し、実行することが重要な割合になっています。

練習内容によっては、筋肉系疲労よりも脳系疲労が大きいケースも考えられます。そのような環境にある人は特に注意が必要です。私が経験した脳系疲労のエピソードを一つ紹介しましょう。

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