“キラキラ投稿”に疲れたZ世代「ハブられ、裏切られ…」“モヤモヤ投稿”にシフトするSNSの新潮流

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(写真:takeuchi masato/PIXTA)

これまでZ世代は、加工した写真や動画をSNSに投稿することで自己承認欲求を満たそうとする傾向がありました。ところが、この「キラキラ合戦」に疲れ始め、逆に悩みや辛さなどを投稿する「モヤモヤ合戦」に突入し始めたようです。今回は芝浦工業大学附属高校・柏高校の生徒たちが、こうしたZ世代の新しい投稿スタイルについて解説してくれています。

「悲劇のヒロイン」ぶるZ世代

あらゆる人々と繋がれるSNSは、Z世代の対面コミュニケーションの機会を減少させ、孤独感や心の不安定を招いている。一方、そうした孤独感を癒やすのもSNS頼りになっている。

「悲劇のヒロイン」という言葉がある。自分が置かれている不憫な状況をSNSに投稿し、「悲劇のヒロイン」ぶるZ世代が増えているのだ。

これらの投稿には、知らない相手からも共感コメントが寄せられやすく、ネガティブなコメントが集まりにくい。それが、孤独感や不安を和らげてくれる。

匿名性の高いSNS、たとえばX(旧Twitter)やTikTokでは、「悲劇のヒロイン投稿」は閲覧する側も、自分と同じように恋愛で失敗したり、友達にハブられている人を見て安心したいという心理が働くため、共感されやすい。

投稿者にとっても、「自分を知らない相手からの共感」は、身近な人からの同情よりも客観的に感じられ、説得力を持つ。特に、「被害者」の立場として支持を得ることで、「自分は間違っていない」と感じやすくなり、自己評価や自己肯定感が高まるのだ。

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