国家を束ねる「正統性」を失った各国指導者たち 4分の1が過ぎる21世紀、国家を束ねる指導者が消えた

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21世紀も四半世紀が過ぎる。世界秩序の歯車がきしみはじめ、国民を統合できない指導者が右往左往している(写真・y.uemura/PIXTA)

21世紀もほぼ四半世紀(25年)が終わる。次の四半世紀はどうなるのだろうか。

先進国は、軒並み財政赤字で苦しんでいる。人口減と市場の閉塞、新しい製品の不足などにより、経済成長が停滞しているからだ。

アメリカなど先進国の凋落

第2次世界大戦後破壊された日本を含む先進国に出現したのは、高度成長と高福祉社会であった。戦後に生まれたベビー・ブーマーが作り上げたピラミッド型の人口体系は、現在の平等型の年金システムをつくりあげるその基礎となった。

さらには、電機製品や自動車といった耐久消費財の生産とその需要が経済成長を牽引し、作れば売れるという時代が生まれた。その先頭を走ったのがアメリカだった。

日本もそのアメリカ社会を追随し、高度経済成長と豊かさの夢を実現しようと努めた。大方1980年代にはその夢がかない「一億総中流」という夢が実現されたかに見えたところでバブルが生まれ、そしてはじけ、一気に今にいたる失われた35年の時代がやってくる。

昭和20年代生まれの私は、ほぼこの戦後を生き抜いてきた世代だが、ベビー・ブーマーとして経済成長の利益をたっぷり味わった世代だ。そうした世代が今、大量に年金生活者となりつつある。

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