もちろん、ぎっくり腰だと思っていたら重大な病気が隠されている場合もあるので、尋常ではない痛みがある、痛み以外にしびれやまひがある、尿が出にくい、安静にしていても痛みが治まらないといった症状がある場合は、専門医にかかることが大切です。
寒い時期に腰痛が増える理由
漢方では、痛みが起こる理由は「気」や「血(けつ)」の巡りの悪さにあるとしています。
「不通則通(ふつうそくつう)」という言葉がありますが、これは「通ぜざればすなわち痛む」という意味で、何らかの理由で血行が悪くなると、その結果として痛みが起こることを表しています。
血流が悪くなる原因はいくつかありますが、大きな原因の1つに冷えがあります。寒くなると血管が収縮して血行が悪くなります。血行が悪くなると筋肉がこわばり、栄養が供給されず老廃物が滞ります。危険な状態であることを知らせるサインとして、痛みが出ます。
漢方の考え方ではまた、冬は「腎(じん)」がダメージを受けやすい季節としています。
ここでいう腎とは臓器の腎臓だけでなく、老化現象全般、骨、腰、生殖機能などに深い関わりを持つとしています。腎は冷えに弱いことから、冬にダメージを受けやすく、腰痛を引き起こしやすいと古来より考えられてきたのです。
冷えのほかに、寝不足や過労も腎にダメージを与え、腰痛の要因になります。忙しい年末に大掃除や庭の手入れなどを張り切ってしていたら、ぎっくり腰になってしまったという方も多いのです。
ぎっくり腰になる方の多くは「急になった」と思って戸惑っていますが、よくよく聞いてみると、痛くなる前からぎっくり腰になる下地を作ってしまっているケースがほとんどです。
その要因とは以下のようなものになります(※外部配信先ではイラストを閲覧できない場合があります。その際は東洋経済オンライン内でお読みください)。
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