佐山展生氏はスカイマークをどう変える? 「再上場の条件は"面白い会社"になること」

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スカイマークの新経営陣を引っ張る佐山氏。どのように再生を進めるのか(撮影:今井康一)
8月5日の債権者集会で、米デルタ航空などをスポンサーとする再生計画案が否決され、ANAホールディングスなどをスポンサーとする案が可決されてから1カ月強。民事再生手続き中のスカイマークが今月29日、新たな経営体制の下、再スタートを切る。
社長には、日本政策投資銀行出身の市江正彦氏が就く。さらに、過半を出資する投資ファンドのインテグラルが指名した2人、ANA出身者2人が取締役に就任。そして、インテグラルの佐山展生代表が会長として新経営陣を引っ張る。
新体制をどう舵取りするのか。航空業界で「第三極」として歩んできたスカイマークの存在意義を、今後どこに見いだすのか。佐山次期会長にそのビジョンを聞いた。

どこかのマネをしても面白くない

――再スタートを切った後のスカイマークの立ち位置はどうなっていくのか。

ANAやJAL(日本航空)はほぼ完成された超大手の航空会社だ。そこを追いかけても仕方がない。一方、LCC(格安航空会社)は値段さえ安ければ、時間も座席の狭さも気にしない、というときに乗るもの。

われわれがどこかのマネをしても、まったく面白くない。どこもやらないことをしないといけない。スカイマークの機材は「B737」1機種だけ。従業員数もANAやJALと比べれば格段に少ない。その分、機動力でいろいろなことにトライしたい。

「第三極」というのは、フルサービスでもLCCでもない、ということだけ。そうではなく、1でも2でもない「これだ!」というものを目指す。具体的には新体制発足後に説明する。

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