"勝ち組"日系LCCピーチ、羽田線就航の勝算

日系としては初の挑戦、成否を握るのは?

羽田ー台北線の開設を発表したピーチの井上CEO(中央)。「片道4時間以内はすべてがターゲット」と鼻息は荒い

日系LCC(格安航空会社)が初めて羽田空港から飛び立つことが正式に決まった。ピーチ・アビエーションは6月25日、東京(羽田)―台北(桃園)線を開設すると発表した。8月8日から週6便で運航する。運賃は7680円から。残席数によって変動するが、大手航空会社の半分以下となる。これまでどおり、燃油サーチャージは徴収しない。

羽田への乗り入れは日系のLCCとして初めて。世界屈指の“混雑空港”に、ピーチはなぜ入ることができたのか。

実はピーチが活用するのは、羽田空港の深夜早朝(午後11時~午前6時)の発着枠だ。昼間の枠は全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)など、大手航空会社で埋まっているが、深夜早朝枠は「1日40便の枠のうち、20数便分しか埋まっていない」(国土交通省・首都圏空港課)。現在は大手のほか、エアアジアXや香港エクスプレスといった海外のLCCが利用している。

空港アクセスの悪さに課題

発着枠が埋まらない理由は、アクセスの悪さにある。今回の羽田―台北線は、羽田発が午前5時55分で、台北着が同8時30分。台北発が午前0時30分、羽田着が午前4時45分だ。台北に向かう場合、首都圏の利用客でも、大半は始発電車では間に合わない。終電で羽田に着き、空港内で夜を明かす方法もなくはないが、旅行前に体力を消耗したくはないだろう。

国交省が3月に交通網の充実を図ったが、それでも都内や横浜方面からのバスはそれぞれ1日1往復で、羽田発は深夜1時台、羽田着は早朝4時台だ。同省は昨年11月から、深夜早朝枠の着陸料を割り引く制度も始めているが、交通インフラが充実しないかぎり就航しづらいと考えている航空会社が多いようだ。

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