成田第3ターミナル、華々しい離陸に残る課題 LCC利用客にとって、本当に便利なのか

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旅行や行楽などで人の移動が活発になるゴールデンウイーク(GW)。5月2日(土)に出国者数、5月6日(水・祝)に入国者数がそれぞれピークを迎える見込みの成田国際空港の様子は、昨年までとは異なっている。4月8日に華々しくオープンしたばかりの第3ターミナルが、フル稼働しているからだ。

第3ターミナルは、主にLCC(格安航空会社)向けにつくられた。成田に現在乗り入れている国内外14LCCのうち、ジェットスター・ジャパン、バニラエア、春秋航空日本の国内3社とジェットスター(オーストラリア)、チェジュ航空(韓国)の海外2社、計5社が既存の第2ターミナルから移った。

低コスト運営に適した施設

第3ターミナルは天井も柱も剥き出しにした内装や、簡素化されたチェックインカウンターのほか、飛行機に徒歩で搭乗できる構造などになっている。第1・第2ターミナルは、日本の航空会社でいえば全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)のような、「どちらかといえばフルサービスキャリア(FSC)向けの施設であり、LCCが使うような低コストでの運営に適したターミナルが求められていた。航空会社にとっては相対的に賃料が安い」(成田国際空港広報部)。

朝まで空港内で過ごせるソファが設置され、夜通し利用できるようにしているほか、フードコートも備えるなど、利用客の利便性も高まった。利用客が運賃とは別に徴収される旅客サービス施設使用料は、国際線で1020円、国内線は380円。既存の第1・第2ターミナル(国際線2090円、国内線440円)に比べ国際線で1070円、国内線で60円安い。

成田の国際線就航都市は羽田空港の3倍以上あるものの、2014年春に羽田で国際線が大幅増便されたのをきっかけとして、ここ1年の利用客は伸び悩み気味だ。一方で、国内線を中心としてここ数年の成田の旅客数引き上げに貢献してきたのがLCCだ。

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