成田空港の鉄道アクセスはそれでも手薄だ

「日本の玄関」は訪日客に備えているか

放射状に飛行機が駐機するのが特徴的な成田空港。国際線ネットワークが強い(撮影:尾形 文繁)

京成電鉄は11月、東京都心と成田国際空港を結ぶダイヤを強化した。日暮里―空港第2ビル(成田空港)間を最短36分で結ぶ特急の「スカイライナー」を上下とも1本増発し、これまで朝8時台が最も早かった成田発に朝7時台のダイヤを新設。従来は夕方17時台までだった京成上野発については、18時台の列車を新たに設定したほか、京成上野から成田空港へ向かう最終の「イブニングライナー」(途中「青砥」「八千代台」などに停車)の出発時間もこれまでより1時間遅い23時台に繰り下げた。

2014年春に羽田空港の国際線大幅増便がクローズアップされたが、それでも成田発着の国際線就航都市(空港)は羽田の3倍以上。政府が2020年に2000万人へと現行から倍増をもくろむ訪日外国人客の拡大に向けては、日本と世界を結ぶ「空の玄関」として成田の果たす役割は大きい。近年ではジェットスター・ジャパンやバニラエア、春秋航空日本といったLCC(格安航空会社)の就航も加わり、多様な利用者への対応も課題になってきている。

都心からの所要時間は羽田の倍近い

一方、成田の弱点と指摘されるのが交通アクセスだ。東京都心を起点に考えると羽田には30分程度で移動できるのに対し、成田は物理的な遠さからどうしても2倍近い時間がかかってしまう。格安の高速バスは充実してきたが、事故や交通集中による渋滞に巻き込まれれば予定通りに着かないリスクがある。それだけに所要時間を読みやすい鉄道網の充実はカギ。都心と成田を結ぶ路線を持つ京成電鉄やJR東日本は順次ダイヤの強化を図ってきているが、まだまだ手薄な部分も少なくない。

たとえば、11月からの新ダイヤで上下1本ずつ増発されたスカイライナー。都心と成田の間を最速で移動できる交通機関であり、日中時間帯は1時間あたり平均2本が運転されている。ただ、成田から早朝に出発する便と成田に夜遅く到着する便へのアクセスとなると心もとない。JRの特急・成田エクスプレスも同様の課題がある。とくにLCC便への対応だ。

スカイライナーの現行ダイヤでみると、京成上野駅を朝5時58分に出発するのが始発(空港第2ビル駅6時42分着)となるが、これがあと30分~1時間早くなれば、朝の早い時間に成田を出発するLCCも利用しやすくなる。

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