アルツハイマー研究第一人者が語る「脳にいい食」 主食や調味料の選び方に注意して脳の老化防止
アルツハイマー病の研究、寿命制御遺伝子の研究を始めて34年になる白澤卓二医師は、生まれ故郷の群馬県館林市に介護付き有料老人ホーム「Residence of Hope 館林」を開設。研究成果から編み出した「認知機能の低下を遅らせる最新メソッド」を施設で実践しています。
「認知症の予防、治療の要となるのは食事、運動、環境です。何よりの薬は質のよい食事、毎日の運動、コミュニケーションです」と言う白澤医師。なかでも、加齢を制御するもっとも重要な要素は「食事」、だと語ります。
そこで白澤医師の『Dr.白澤の実践メソッド 100寿をめざす 認知症最新戦略』より一部を抜粋、再編集し、「Dr.白澤がすすめる毎日食べたい必須の食材」を3回にわたって紹介します。本記事は1回目です。
私が研究を始めた1990年代には、アルツハイマー病は医師ですら知らないくらい珍しい病気でした。現在、2022年の認知症の患者数は約443万人、65歳以上の約8人に1人の割合にまで増えています。
たった30年で、患者数がこれほど急激に増えたのには理由があるはずです。遺伝子はこんな短期間では変わりません。
では、ここ最近で急激に変化したものはなんだろうと考えたところ、「食生活」に思い至りました。日本人の食生活は高度経済成長期を境に急変しました。
1955〜1973年頃は日本の経済が継続して飛躍的に拡大した時期。食の欧米化が進み、市販の惣菜、冷凍食品、レトルト食品など加工食品が登場しました。ハンバーガーなどファストフード店やファミリーレストランがオープンし、外食チェーン店が増えたのもこの頃です。
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