アルツハイマー研究第一人者が語る「脳にいい食」 主食や調味料の選び方に注意して脳の老化防止

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<脳にはココナッツオイル>

脳を活性化させるにはココナッツオイルがおすすめです。日本ではあまりなじみがありませんでしたが、若年性アルツハイマー病がココナッツオイルをとることで改善したことが書籍で発表され、世界的に注目を集めました。ココナッツオイルも積極的にとりましょう。

砂糖と塩の選び方にも注意を

毎日食べたい必須の食材:砂糖と塩
砂糖や塩
(画像:『Dr.白澤の実践メソッド 100寿をめざす 認知症最新戦略』)
精製度が低いものを選ぼう
●白い砂糖、食塩は精製度が高くミネラルがほとんど含まれていない
● 昔ながらの製法でつくられたものは、精製度が低く、ビタミンやミネラルが豊富

料理に使う砂糖や塩はどのようなものを使っているでしょうか。もし、白い砂糖(上白糖・グラニュー糖)や食塩を使っているのなら、今すぐやめることをおすすめします。

不純物を徹底的に取り除いた上白糖やグラニュー糖は、成分のほとんどがショ糖で、血糖値を急上昇させる危険な甘味料です。

黒砂糖、きび糖、てんさい糖、はちみつも血糖値を上昇させますが、ショ糖以外にも天然の成分が含まれているので、甘味料としてはこれらを活用しましょう。

塩も同じです。よく利用されている食塩は不純物を取り除く段階で、体に必要なミネラルなどが失われてしまいます。

伝統的な技法でつくられた国産の海塩は、自然な旨みや甘みがあっておいしいですし、マグネシウムやカルシウムなどのミネラルが含まれています。

Dr.白澤の実践メソッド 100寿をめざす 認知症最新戦略
『Dr.白澤の実践メソッド 100寿をめざす 認知症最新戦略』(主婦の友社)。書影をクリックするとAmazonのサイトにジャンプします

<自然の塩は体にいい>

日本人は塩をとり過ぎているといわれますが、ていねいにつくられた海塩であれば、ナトリウムだけでなくマグネシウム、カリウム、カルシウムも一緒にとれるので、体内のミネラルバランスが整ってむしろ健康に役立ちます。

海塩の成分は血液と似ています。戦時中、点滴液が不足したときに海水を薄めて利用していたという歴史もあります。ミネラルバランスのいい塩を選べば、健康に役立つことは間違いありません。減塩など気にせず、おいしいと感じる味つけにして大丈夫です。

塩と違って、砂糖など甘味料はとり過ぎないよう注意する必要があります。甘味料をたくさんとると血糖値の急上昇を招き、動脈硬化を促進し、アルツハイマー病のリスクを高めます。健康のためには砂糖を控えましょう。

白澤 卓二 医学博士、白澤抗加齢医学研究所所長、お茶の水健康長寿クリニック院長

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しらさわ たくじ / Takuji Shirasawa

1958年神奈川県生まれ。1982年千葉大学医学部卒業後、東京都老人総合研究所老化ゲノムバイオマーカー研究チームリーダーなどを経て、2007年より2015年まで順天堂大学大学院医学研究科・加齢制御医学講座教授。寿命制御遺伝子やアルツハイマー病などの研究が専門。テレビの健康番組や雑誌、書籍などのわかりやすい健康解説が人気。

著書・訳書・監修に『「いつものパン」があなたを殺す』(三笠書房)、『世界のエグゼクティブを変えた超一流の食事術』(サンマーク出版)、『アルツハイマー病 真実と終焉』(ソシム)、『アルツハイマー革命 ボケた脳がよみがえる』(主婦の友社)、『肥満遺伝子』(祥伝社)など多数。

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