「子どもは親を映す鏡」だからこそ見直したい習慣 親もちゃんと挨拶してる? 行動は子どもに伝わる
マンガで出てきた例もそうですが、「元気に挨拶しようね」と言っているけど、大人は挨拶できていなかったり、「片づけて」と言っているけど、大人は読んだ本を出しっぱなしにしていたり。
他には、「人のおもちゃは奪ったらダメ」と言っているけど、子どもが持っている物を「返しなさい」と奪ってしまうことがあったりなど。私たちは完璧なロボットではないため、多かれ少なかれこのような不一致な言動は誰にでもあるのではないかと思います。
もちろん、言動が一致していることを目指していきたいですが、もしできないときがあっても大丈夫です。
大切なことは「あ、一致していないな」と気づくことです。そして、「片づけてねって言ったのに、お母さんの机は整理整頓できていなかったね! お母さんも片づけるね」と伝えられれば、それで大丈夫です。
私たち大人は子どもを観察しますが、実は私たち大人も子どもに観察されているのです! ドキッとしますね。だからこそ、私たちは子どもに観察されていることに意識的になることが大切です。
大人も子どもと一緒に成長するチャンス
さらに、0〜6歳の乳幼児期は言葉で伝えたことより、「行動」でやってみせたことの方が自分の中に吸収しやすい特性があります。
それはなぜかというと、0〜6歳の子どもは、実際に物を見たり、触れたりすることで思考する「具体的思考」をしている時期だからです。一方私たち大人は、実際に物を見たり触ったりしなくても、抽象的に物事を考えることができる「抽象的思考」をしています。このように、子どもと大人では思考の仕方が全く別物なのです。
そのため、「具体的思考」をしている子どもは、抽象的な言葉よりももっと具体的な「行動」の方が吸収しやすいのです。だからこそ、モデルとなる大人の「言葉」と「行動」が一致していると子どもはより「どうするといいのか」ということがわかり、できるようになっていくのです。
言葉と行動を一致させて子どもに伝えていくことが、子どもにとって信頼できるモデルとなるための鍵なのです。
小学生になると9〜10歳頃から本格的に、「具体的思考」から「抽象的思考」に移行していきます。しかし、この「不一致な言動」の引き算は、子どもが抽象的概念を獲得したら意識しなくてもいいわけではありません。
たとえば私たち大人でも、言っていること(言葉)とやっていること(行動)が一致しないパートナーや上司がいたらどうでしょう? 信頼できるかと言ったら信頼できないですよね。
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