漫画で描かれているとおり、「なあんだ」の法則の力は本当に大きいです。有名進学校から東大に合格した友達に「母校のどういう点がよかった?」と聞くと、決まって「周りの友達がよかった」との答えが返ってきます。「周りに尊敬できる友達がいて、東大を目指す仲間がいた。だから自分は東大に合格できたんだ」と。
それを聞いて、名門校の強みは、レベルの高い教育だけではなく、意欲的な学生が周囲にいるという環境にあるのだと思いました。いい高校に行ったり、いい大学に行ったりすることで担保できるのは、「周りの仲間の質」という要素だと思います。
僕は入学当時に偏差値50を切っている学校に進学し、そこから東大を目指した人間です。母校のことを悪くは言いたくないのですが、あえてお話しすると「うちの学校は意欲が低い」と思ったことがありました。
高校2年生に進級し、成績が悪くて選抜クラスに入れなかったときのことです。僕は文系クラスのB組に入ることになったのですが、そこでは周囲の生徒たちが「ここはバカ(Baka)のB組だから。勉強なんてしなくていいよな」と言っていました。
そういう言葉を聞くと、勉強に対する意欲も、それ以外のやる気もどんどん出なくなってしまいました。
僕が東大を目指すと言ったら、バカにされたり、笑われたりもしました。「バカ組(B組)から東大なんて行けるわけないだろ。選抜クラスでも東大に行けない高校だぞ?」と。
いい仲間を得られるチャンス
これと同じような状況は、いろんな学校でも起きています。僕は年間100校程度の学校見学をさせていただいていますが、やはり受験で頑張って合格した生徒が多い学校は意欲的な言葉が飛び交っていて、そうではない学校だと停滞感が広がっています。もちろん例外もありますが、傾向として意欲の差は大きいと感じます。
だからこそ、我が子には背伸びして、ワンランク上の学校を目指してもらってもいいのではないでしょうか。そのほうが、集団の中でいい仲間が得られるのではないかと思います。
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