「釣りバカのハマちゃん」会社に必須な人材の理由 「古くさい管理職像」ではもはや通用しない

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今の管理職は、権力者ではなく、人間関係が滑らかに動くよう、みんなのハブになって段取りをしつつ、1人ひとりのやる気を出してチーム力を高め、生産性を上げていく役割。つまり、野球チームのマネージャーのような存在です。

それは、プログラマーや営業職など専門性を高めてきた人にとっては、全く違う業務内容ですし、大変ですからみんなやりたがりません。特に日本の会社は、マネージャーの研修制度がなく、何をすればいいのかわからず苦労している状態です。

スタートアップでは、経営者を招くように、マネージャーを外部から招くようにもなっています。そこで「管理職」と呼ぶと、出世の段階のようなイメージになりますから、「マネージャー」と呼ぶわけです。

今後は、スタートアップでマネジメントの経験を積み、マネージャー専門職として会社を転々とするというパターンも出てくるかもしれません。そこに少人数のチームを任せるというのは、本書に書かれている未来像とも近いでしょう。

「選抜システム」から「団体戦」へ

昭和の企業の教育は、選抜システムでした。全員を育てるのでなく、「俺の背中を見ろ」としごきまくり、脱落者が出ても、残る人間がいればいいというやり方です。

新聞社も、以前は全員を地方に赴任させて、優秀な人間だけを本社に戻し、そうでない人間は内勤にするという人事システムでした。銀行の支店長レースなどは今もそうですが、人手がたくさんあるからこそできることです。

しかし、人手不足で少子化の時代になると、全員がちゃんと仕事をやれるようにしていかなければ成立しません。つまり、団体戦なのです。

その中で、人間関係を円滑にしなければ生産性は上がりませんが、だからと言って、昭和の「飲みニケーション」などをもう1度やるというわけにもいきません。

そこで、頻繁に行われるようになったのが、1on1ミーティングです。30人ぐらいの部下全員と、月に1度は必ず行うということで、毎日1on1をやっている管理職の人もいます。

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