野村、「敗訴で巨額損失」の誤報が流れた理由

訴訟は継続中、損失額は引当範囲で収まるか

野村ホールディングスの業績は好調。2015年4~6月期の営業収益は前年同期比10%増の5084億円で着地(撮影:尾形文繁)

野村ホールディングスに巨額損失かーー。9月4日夜半、こんな憶測を誘うニュースが一部で流れた。結論を急ぐと、これは誤報であった。だが、一安心というわけでもない。

ことの発端は、野村がRBS(ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド)とともに米国の住宅金融公社(FHFA)から訴えられている訴訟だ。

野村が控訴し、訴訟は継続中

同訴訟は、野村が2005年から2007年にかけてFHFAに販売したモーゲージ債券の証券化商品(RMBS)に関して、FHFAが販売資料の不実記載などを理由に2011年9月に訴えたもの。FHFAは同様の訴えを米国投資銀行など18社に対して行なってきたが、野村のケースを除いて、すでに他社のケースはFHFAとの和解が成立している。

野村はRBSとともに組成・販売していたため、両社が訴えられた。この訴訟に関して、ニューヨーク南部地区連邦地方裁判所が判決を下したのは今年5月だった。

同地裁はFHFAの主張を認めて、野村がRMBS債券を買い戻し、FHFAに8億0600万ドルを支払う判決を言い渡した。これに対して、野村は判決内容を不服として控訴の意思を明らかにしている。

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