「株価急落=アベノミクス失敗」は正しいか

金融緩和の効果を素直に認めない残念な人達

株価が急落すると、アベノミクス批判が起きやすいが、金融緩和をしなかったらどうなっていたか(写真:代表撮影/ロイター/アフロ)

8月中旬まで日経平均株価は2万円台で堅調に推移していたが、8月25日には1万7806円まで大きく下落した。その後、いったんは値を戻したものの、9月4日の終値は1万7792円と再び1万8000円を割れてしまった。

株価急落を煽り立てるマスコミの心理構造

株価急落の背景は、中国経済への懸念をきっかけに世界の金融市場が大きく動揺し、それに日本株市場も巻き込まれたことが主因である。急落後の1週間で動揺は和らぎ、先進各国の株式市場は下落分の半値戻しとなり、パニック売りの商状はいったん収まったかのように見えた。

だがここへ来て中国や周辺国経済の減速ははっきりしてきたように見える。また米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ判断を控える中で、日本株を含めて、世界的に金融市場の不安定な状況は続いている。

8月末以降のように日本株が急落したりすると、メディアは株価急落をセンセーショナルに伝えがちだ。株価下落そのものが長期化すれば経済活動にネガティブに作用するし、また将来の景気変動を先読みして株価が動くケースもあるので、株価急落には相応に注意を要する。

ただ金融市場はさまざまな思惑によって常に動くし、時には思惑だけで値動きが荒くなり8月末以降のような株価急落もたまには起きる。金融市場は時には不条理に動くから、マスコミにとっては、エキサイティングなのかもれしれない。

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