再び「金融緩和策」の実施が近づいている?

雇用は増えても、賃金上昇が緩慢な日本経済

参議院特別委員会での決議を横から見ていた安倍首相。「安保法案」の決着は日本株にとってはプラスだ(写真:ロイター/アフロ)

内閣支持率下げ止まり傾向は日本株にプラス

一連の安全保障関連法案を巡り低下していた安倍政権の支持率に下げ止まりの兆しが見え始めた。9月に入ってからの各種調査ではまちまちだが、たとえばNHKの最新の世論調査では支持43%、不支持39%となるなど、おおむね40%の支持率を維持している。

このことは、夏場以降大きく動揺した日本株市場にとってどんな意味があるだろうか。政権を揺るがすような大幅な支持率低下に至らずに、ほぼ想定していた程度で収まったとすれば、小さいながらも不安材料が薄れたという意味でポジティブだろう。

下げ止まりつつある支持率をこれ以上低下させないために、経済政策方面に、安倍政権の力点が移る可能性がある。9月11日の経済財政諮問会議において首相自ら、「携帯電話料金の高止まりが問題だ」との認識を示した。この対応の是非については議論の余地はあるが、安倍政権が経済政策重視の姿勢を強める一つのあらわれかもしれない。

日本経済は、4-6月GDP成長率がマイナスに転じる踊り場を迎えたが、その後も、景気指標の回復は緩慢に止まっている。8月のデータ次第だが、いくつかの先行指標は7-9月の成長下振れを示している。

筆者は、日本経済が踊り場にあると認識しているが、景気回復の好循環のプロセスがやや鈍っているのではないかと懸念される。企業業績が順調に拡大する一方で、それが設備投資、個人消費などの支出拡大につながっていない兆候も散見されている。

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