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【川邊健太郎×田中邦裕】"不機嫌な上司"の弊害 「組織を腐らせる」管理職にならないためには

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でもそれは部下には全く関係のないこと。部下にとってみれば、自分たちに無関係なことが原因で不機嫌を撒き散らされるのは迷惑なだけです。「正直に指摘してくれてありがたかった」と彼は話していましたが、それくらい部下は上司のことをよく見ているということです。

田中:その方のように、部下からのフィードバックを素直に受け入れる上司は素晴らしいですね。上司と部下とはいえ同じ人間なのに、ポジションや年齢が上だからという理由でマウントをとる人っているじゃないですか。

部下の意見や指摘に耳を貸さず、自分の考えを一方的に相手に押し付ける上司は組織の輪を乱す。エスカレートすると、相手を傷つけるような酷いことまで口に出すようになり、パワハラ上司と化していくのだと思います。

(写真:桑原美樹)

川邊:上司と部下はただでさえパワーバランスがありますからね。私は「上司は不機嫌厳禁」というメッセージを繰り返し投稿していますが、毎回バズるんですよ。それだけ部下の立場にいる人たちが共感してくれているのだろうし、「自分も不機嫌上司かもしれない」と気付く管理職が多いのでしょう。

「厳しい態度が部下を成長させる」は大間違い

ーー日本でもハラスメントの概念が浸透し、部下に不適切な態度をとる上司に厳しい目が向けられています。にもかかわらず、なぜ高圧的だったり、上から目線の上司が減らないのでしょうか。

川邊:理由の1つとして考えられるのは、日本の雇用形態がいまだにメンバーシップ型中心で、ジョブ型へのシフトが遅れていることです。

メンバーシップ型組織は学校の部活のようなもので、「通過儀礼」として行われる説教や雑務を通して、組織への属し方を教えようとするスタイル。社会的不条理を経験させることで、自分はこの組織の一員になったのだという自覚を植え付けるのが、日本の伝統的なマネジメント手法でもあったわけです。

ひょっとしたら、上司の中には“あえて不機嫌にしている”という人もいるのかもしれない。意味もなく厳しい態度をとることが、部下を一人前にする良い方法だと本気で信じている人もいるんじゃないでしょうか。なぜなら、自分もそうやって育てられてきたから。

しかしそれが許されたのは終身雇用が前提だった頃の話で、この人材不足の時代に上司がそんな態度をとれば、部下はさっさと転職するに決まっています。特にエンジニアは引っ張りだこなので、われわれのようなIT企業は人材流出によって大きなダメージを受けてしまう。不機嫌な上司は、自分のマネジメントが会社にとって何のメリットも生んでいないことを自覚する必要があります。

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