今も1杯430円「スガキヤ」安くやってこられた理由 地元密着企業の、こんなにもある強さの秘訣

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スガキヤが低価格でやってこられた理由は?

長く低価格でやってこられた理由を「スガキヤ」はこう分析している。

・完全地元密着
・毎週のように通ってくれるリピーターが多い
・宣伝しなくても自然にお客さんが来ていた

前述したとおり、ほとんどのお店が愛知・岐阜・三重に集中しており、このエリアに住む人々にとっては日常に溶け込んだ当たり前の存在になっている。

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ショッピングセンターやスーパーマーケットのフードコートを中心に出店しているので、席数も無限にあり、ラーメン店特有の席の回転に縛られないのも大きい。安いので学生も多く利用し、週末はファミリー利用も多く、自然にお客さんの集まる形になっている。

逆に首都圏でうまくいかなかったのは、圧倒的な認知の違いであろう。黒字経営の店もあったが、首都圏では「日高屋」や「幸楽苑」と戦わなくてはいけなくなる。

首都圏では、“ラーメン”と“甘味”の店としての「スガキヤ」が認知される前に完全な価格競争になってしまうだろう。一度挑戦をしたが、スパッと撤退していることも潔いと感じる。

なかなか他エリアにはない稀有な存在である「スガキヤ」。これからも独自の道を歩み続ける。

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井手隊長 ラーメンライター/ミュージシャン

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いでたいちょう / Idetaicho

全国47都道府県のラーメンを食べ歩くラーメンライター。「東洋経済オンライン」「マイナビニュース」「AERAdot.」等の連載のほか、コンテスト審査員、番組・イベントMCなどで活躍中。近年はラーメンの「1000円の壁」問題や「町中華の衰退事情」、「個人店の事業承継」など、ラーメン業界をめぐる現状を精力的に取材。テレビ・ネット番組への出演は「羽鳥慎一モーニングショー」「ABEMA的ニュースショー」「熱狂マニアさん!」「5時に夢中!」など多数。その他、ミュージシャンとして、サザンオールスターズのトリビュートバンド「井手隊長バンド」や、昭和歌謡・オールディーズユニット「フカイデカフェ」でも活動。著書に「できる人だけが知っている 『ここだけの話』を聞く技術」(秀和システム)がある。

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