より川崎らしい雰囲気を感じたのは「川崎銀柳街」や「川崎駅前仲見世通商店街」といった商店街である。色とりどりの看板と飲食店が多く立ち並び、昼からやっている居酒屋も賑わっている。
まあ、全体として危惧していたような危険を感じることはない。とはいえ川崎市の昼夜人口比率(夜間人口100人当たりの昼間人口)は87.3で、まさに「夜の街」。あくまで昼間は、の話で夜はどうかはわからない。
神奈川都民を意識? フードコートも東京の店が多め
このままだと昼飲みの誘惑に負けてしまいそうなので、駅を越えて西口のラゾーナ川崎へ。ちなみに駅を境に先ほどまでの東側が川崎区、西側は幸区と分かれている。やはり区が変わるせいか、西口はすぐ東芝のビルがあったり、コンサートホールの「ミューザ川崎」があったりと、東口とは違う雰囲気を感じる。
今回の目的地、ダイニング・セレクションはラゾーナ川崎の1階にある。まず驚いたのは、真横に書店があること。だいたいフードコートは独立した一角にあることが多いにもかかわらず、書店の真横にあるのは面白い。まさかオマージュしているわけではあるまいが、先ほどのラ チッタデッラと激渋飲食店の並びを思い出す。
フロアマップからどんな店があるかをリサーチし、入り口にあるメニューサンプルを眺める。大きめのフードコートのほとんどが設置しているもので、フードコートへ足を踏み入れる前からワクワク感を高めてくれる最強のスターターである。
有名どころのチェーンとしては「ケンタッキーフライドチキン」と「È PRONTO」くらいか。この規模になると、その地域らしい店やメニューの一つがあるものだが、ざっと見ても見当たらない。
というか、東京の店が多い。日本橋に本店を構える天丼の「金子半之助」に「荻窪中華そば 春木屋」、さらに「洋食や 三代目 たいめいけん」など。先ほどの昼夜人口比率は、川崎に住んで日中は都内へ出勤する“神奈川都民”が多いことが大きな要因だろうが、フードコートにまで東京の波が押し寄せている、ということか。
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